EIZO FlexScan EV2456を購入予定のあなた、白ベゼルにするか黒ベゼルにするか迷っていませんか?
私はメチャクチャ迷いました。
そのときの顛末を書きましたので、参考になればと思います。
目次
白ベゼルは枠が二重に見えて注意力がそがれる?
今回ディスプレイを新調することにしました。
私は物を大事にするほうなのでDellの19インチディスプレイE198FP(SXGA 1280x1024)を10年間使ってきました。
この機種は輝度を0、コントラストを30に設定して使うと、目の疲れが軽減されるためとくに不満もありませんでした。
しかし、そろそろブルーライトカット機能を備えた大画面のディスプレイが欲しくなり買い替えることにしたのです。
最初はもっと安い機種を考えていたのですが、また10年間使うかもしれないことを考えると少しでもいいものが欲しくなり、結局 EIZO の FlexScan EV2456 を買うことに決めました。
EV2456 には白ベゼルと黒ベゼルの2種類が用意されていますが、私は断然白が欲しくてたまりませんでした。
これまで使っていたディスプレイはずっと黒だったし、どのメーカーもたいがい黒のディスプレイしか出さないことに疑問を感じていました。
だって黒は埃が目立つし、白のほうがインテリア的にオシャレじゃないですか。
ですから EV2456 買うなら絶対白!と思っていました。
ところが、ところがですよ。
アマゾンの EV2456 のレビューをニヤニヤしながら見てたんですよ。
そしたら、ものすごーく気になるレビューを見つけてしまったのですよ。
私は主にWebブラウザやテキストエディタで白背景の文書を表示させることが多いので、白い文書の外側に5.2mmの黒枠、その外に1mmのホワイトベゼルとなり、四方の黒枠が気になります。
別売りでよいので、非表示領域を隠す白枠を製品化して欲しいです。
なんですと!?
つまりこの方が言いたいのは、ディスプレイ内側から白(テキストエディタ)→黒(非表示領域5.2mm)→白(ベゼル1mm)というコントラストとなり、注意力がそがれるということです。
私もWebブラウザやテキストエディタの使用がメインになりますので、もしこのことが本当なら聞き捨てなりません。
非表示領域を隠す白枠を製品化してほしいというぐらいだからよっぽど気になるんでしょうね。
う~ん、黒にするか・・・
でもやっぱり白がいい。
白を買って正解だったというレビューはないものかい?
そしたら、キターーー!!
ありました。ありました。白大正解のレビュー!
黒以外だと画面枠の黒と二重になって見づらいなどと書かれていましたが、実際に使ってみると、まったく問題ありませんでした。枠の白は1mm程で目立たないし、背景の壁が白っぽいのでほとんど気になりません。むしろ、ボディーの白が高級感があって、他の機器との統一感も出て、白でよかったと思います。
白が好きな人は、白を選んでも大丈夫です。EIZOの開発者は、しっかり考えてデザインを決めていらっしゃると感じました。
いい商品に出会えた気分です。
>枠の白は1mm程で目立たないし、
うんうん。1mmなので目立たないはず。
>背景の壁が白っぽいのでほとんど気になりません。
そうそう。ウチの壁も白いです。
>むしろ、ボディーの白が高級感があって、他の機器との統一感も出て、白でよかったと思います。
わかるわかる。ついこないだ、インクジェットプリンター複合機 PIXUS MG3630 白買ったばかりです。
だいぶ白を後押しされました。
最初のレビューの人はきっと特別に神経質な人なんだろうと自分を納得させて、やっぱり白に決めました。
が!しかし、
その後、同じ問題点を指摘したレビューを見つけてしまいました。
黒ですと、ベゼル幅1mmと液晶の非表示エリア4.3mmが一体化して約5mmの黒い枠として見えます。
他の色ですとベゼル(ホワイトまたはグレー)があり、さらに非表示エリアががあるので、枠が二重に感じられます。
いったいどっちが本当なんでしょうか?
黒にするべきか?
白にするべきか?
もうこうなると、私の頭の中で黒ベゼルと白べセルがまるでクイーンのボヘミアン・ラプソディの悪魔と天使のように交互に囁きかけるのでした。
かくて迷い癖といういつもの病気が再発した私はアマゾン以外のレビューに救いを求めるのでした。
EV2456 だけだと情報が少ないので、EV2455・EV2450・EV2451のレビューからも情報を集めました。
白ベゼルでも問題なしのレビュー
ただ、ベゼルがかなり小さいのでベゼルの存在感はほとんど感じませんね。
白ベゼルは問題ありのレビュー
この最後の人のレビュー、
プロモーション動画やパンフレットでは、かなり白がよさそうに見えたのですが、実物は ……
というところが妙に説得力があり、とても参考になりました。
私はインターネットの画像で見た範囲で白がいいと判断していますが、問題なのは私が実物をまだ一度も見ていないということです。
近くにEIZO製品を取り扱っている家電量販店がないものですから。
結局このレビューが決め手となり、黒に決定しました。
EV2456 黒にして正解だった!
早速アマゾンで注文し届きました。
開封の儀を経て…
出ました。
黒で正解だったと思います。
よく考えたら電源切ってるときは画面は黒いですからね、インテリア的にも全面黒色のほうがしっくりきます。
注文してしばらくしてから、名古屋駅前のビックカメラでEV2456の白を見ることができたんですけど、白はレビューどおり安っぽい感じがしました。
ベゼル下部のスリム構造に無理があるらしく、この箇所は黒でも安っぽく見えるんですけど白だとそれが余計目立ちます。
そもそもなぜ23.8型のEV2451ではなく24.1型のEV2456を選んだのか
私が今回買ったEIZOの24.1型ディスプレイはFlexScan EV2456。
一方EIZOには23.8型ディスプレイのFlexScan EV2451という製品もあります。
EV2456 | EV2451 | |
サイズ | 24.1インチ | 23.8インチ |
解像度 | WUXGA | FullHD |
ピクセル数 | 1920x1200 | 1920x1080 |
アスペクト比 | 16:10 | 16:9 |
ドットピッチ | 93dpi | 92dpi |
画素ピッチ | 0.270mm | 0.274mm |
横のサイズは同じですが、縦のサイズがEV2456のほうが120ピクセルだけ長いです。
しかし価格のほうは120ピクセル違うだけで1万7千円も違います。
いわばEV2456はサイズだけ単純計算で考えると物凄くコスパの悪いディスプレイです。
なぜこういうことが起こるかというと、次のような理由によります。
テレビがFullHD(1920×1080)の規格を採用したため、この解像度が液晶パネルのスタンダートとなり、大量生産されるためにコストダウンが可能となりました。
逆にWUXGA(1920×1200)はスタンダートから外され、機種も少なく製造コストも高くなってしまいました。
実際、ゲームをしたり映画を観たりするのがメインの人にとってはFullHDであるEV2451はいい買い物だと思います。
しかし私のようにホームページ制作がメインとなる人間には、余分に1万7千円出してでもWUXGAであるEV2456を選択する価値があるのです。
私の実家のパソコンが23.8型なので、24.1型との差がよく分かります。たまに実家に帰ってパソコンを見るとやはり縦方向が狭く感じます。…
この120ドットの差ってかなり大きいのではと感じています。
ゲームをやらずに、テキスト系の事務作業やYoutubeの動画視聴なら1920x1200の方が便利だと断言できます。
届いた後に旧型のEV2455の方が良かったのかなと一瞬だけ思ったけど
家に届いたEV2456をしばらく使ってみて、旧型のEV2455のほうが良かったかなと思った理由
- EV2455には搭載されている人感センサーが搭載されていない
- ベゼル下部がスリム構造となった分、無理があり作りが雑。まるで安物のプラモデル。
- ベゼル下部がスリム構造となった分、スイッチが非常に押しにくい
しかし、理由1に関してですが、EIZOの人感センサーは誤作動するため設定をオフにしている人が多いようなので結局なくてもよかったかなと思うことにしました。
友人とSkypeで話してる最中にいきなりモニターぷつっと切れたのでびっくりしました。
検知範囲が120cmとなっているのに目の前50cm以内の人間に気付かないセンサー…。
HPで商品説明の時に電力削減してくれてイイヨ!みたいな推しでしたが、こんな近くでオフになるモニターなんぞ仕事の邪魔でしか無いわ。
感度の調整ができるのだが、どのレベルにしても、なんかだめ。どうもキーボードを打って、動いているときはいいけど、考え事をしていたり、Webで記事を読んでいるだけ、という状況で、離席中とみなされてしまうことが多いような。
新しく買ったEIZOの液晶モニターに赤外線で動きを感知して離席中は自動的に電源オフにしてくれる機能がついてるんだけど、感度がいまいちなのか僕の存在が薄いのかPCの前にいるのに離席扱いにされてしまって、仕事しながら時折体を左右に揺するという挙動不審な感じになっちゃって困る
— 焼酎うめぇ (@ShochuUmee) February 2, 2014
理由2、3に関してはもう仕方がないですね。
私の性格ですから、旧型のEV2455を選んでいたらあれこれケチをつけてもっと後悔していたと思います。
ただ、理由2に関しては気になる人はどこまでも気になると思いますので、やはり実物を見て納得してから買うのがベターだと思います。
EV2455はスタンドの台座が大きすぎる
旧型のEV2455はスタンドの台座が大きすぎてみなさん難儀しているので、この点からもEV2456にして正解でした。
メーカーの言い分とすると震度6でも倒れないようにしてあるそうですが、上下左右回転などのスムースな機能はありがたいですが、台座が大きいせいで机のワークスペースが前より小さくなってしまいました。
それがデザインとして減点理由です。
ちなみに私は状況に応じてディスプレイを前後にスライドさせたいのでマウスパッドを裏返したものを台座の下に敷いています。
こんな感じです。
これをしないと摩擦の関係でうまいことスライドしてくれません。
近眼かつ裸眼なので作業中はディスプレイを前のほうに近づけますが、食事しながら映画を見るときは邪魔なので一番後ろまでスライドさせます。
マウスパッドは裏面はすべらないように、表面はある程度すべるようにできているので、これを裏返したものがちょうどいいんですよね。
ただ、ちょうどいいサイズのマウスパッドが中々ありません。
EV2456のスタンドの直径は18cm強なんですが、マウスパッドの規格は18cm×21cmとかが多く、これだと少しはみ出てしまいますし、18cmより大きいサイズだと大きくなりすぎてしまいます。
19cmの丸いマウスパッドがあれば一番いいんですけどないですね。
現在もよりフィットするマウスパッドを探し中です。
実はiiyamaの27インチディスプレイも候補にあがっていた
10年間愛用してきた19インチディスプレイから今回の23.8インチディスプレイに買い替える際に心配なことがひとつありました。
それは、ディスプレイのサイズが大きくなれば画面上の文字やアイコンも大きくなると思いきや、実は反対で解像度が高くなるため画素ピッチが小さくなり文字やアイコンも小さくなるということです。
E198FP | EV2456 | EV2780 | XUB2790HS | |
サイズ | 19インチ | 24.1インチ | 27インチ | 27インチ |
解像度 | SXGA | WUXGA | WQHD | FullHD |
ピクセル数 | 1280x1024 | 1920x1200 | 2560×1440 | 1920×1080 |
アスペクト比 | 10:8 | 16:10 | 16:9 | 16:9 |
ドットピッチ | 86dpi | 93dpi | 108dpi | 81dpi |
画素ピッチ | 0.294mm | 0.270mm | 0.233mm | 0.311mm |
19インチのE198FPの画素ピッチは0.294mm
24.1インチのEV2456の画素ピッチは0.270mm
0.024mmだけ小さくなってしまいます。
前述のとおり、私は近眼かつ裸眼で作業するので文字が小さくなるのは困りものです。
EIZOの27インチディスプレイを選べばさらに画素ピッチが小さくなります。
ところが、iiyamaのXUB2790HSは27インチにディスプレイにもかかわらず解像度がWQHDではなくFullHDというところがミソです。
大きいディスプレイサイズに対して小さいドットピッチ。
当然画素ピッチが大きくなり文字やアイコンも大きく表示されるので、近眼の私にもぴったり。
ところが、これはこれで問題があります。
ディスプレイサイズが大きくなるということは、画面全体を視野に入れるために、それだけディスプレイとの距離を取らないといけないということです。
これではせっかく画素ピッチが大きなディスプレイを選択する意味がなくなってしまいます。
画素ピッチが小さいディスプレイを近づけて使うか、画素ピッチが大きなディスプレイを離して使うかの違いだけです。
ということで、iiyamaの27インチディスプレイは却下となりました。
また、EIZOとiiyamaではEIZOのほうが断然評価が高いです。
価格が高いので当然といえば当然なのですが。
白背景でも眩しくありません。隣のディスプレイの輝度が強くて、気になってしまうほど、輝度を落とせます。
サブディスプレイをIIYAMA等で試しましたが、結局はこれ(EIZO)を買い足した方が満足度は高かったでしょう。
まとめ
EIZO FlexScan EV2456は黒ベゼルを買いました。
非表示領域が黒いのと、電源オフ時は画面も黒いから、黒ベゼルのほうが統一感があることが理由です。
また、旧機種のEV2455や、iiyamaの27インチモニターも候補にありましたが、結局はEV2456にして正解だったと思います。
追記(2018/9/4)
半年以上使ってみて
FlexScan EV2456 を使い始めて8ヵ月が経過しました。
最初気になっていた、ベゼル下部の雑な作りも、スイッチの押しにくさも今ではまったく気にならなくなりました。
EV2456 黒ベゼルにして大正解だったと思います。
Auto EcoVies の詳細設定はいろいろ試しましたが、以下のような設定に落ち着きました。
ブライトネスは暗めに設定しています。
難を言うとすれば、この設定では動画視聴の際は暗すぎるということ。
だから動画視聴のときはいちいち Auto EcoView をオフにしています。
表示モードごとにAuto EcoView の設定を変えられるともっと便利なんですけどね。
今後改善してもらえるとありがたいです。