このたび、深蒸し茶のメーカーを変えました。
以前は池田製茶さんの「さつま撫子」でした。
「さつま撫子」は1パック500円ですが、1パックだけ注文しても送料無料で送ってくれるのでとても助かっていました。
ところが今回から200円の送料が掛かるようになりました。
池田製茶さんに対してはこれまでよく頑張ってくれたという感謝の気持ちがありますから、「さつま撫子」を継続しようかとも考えました。
が、やはり現金な私は送料がいらない他メーカーに変えちゃいました。
古市製茶さんの「お茶農家の自家用仕立て 知覧深蒸し茶」です。
鹿児島の知覧産の深蒸し茶ですが、ちなみに「さつま撫子」も知覧産です。
「お茶農家の自家用仕立て」というのは、荒茶のことです。
左は池田製茶「さつま撫子」、右は古市製茶「お茶農家の自家用仕立て 知覧深蒸し茶」
荒茶とは
荒茶とは選別仕上げをしていないお茶のことです。
そのため葉も茎も粉も一緒に入っています。
荒茶が安くておいしいのにはわけがあります。
本来ならこのあと選別過程があり、煎茶・くき茶・粉茶などに仕分けをします。
それをはぶくことで手間がかからず、逆にいろんな味がミックスしたおいしいお茶になるのです。
昔からお茶農家は荒茶の状態でお茶を飲んでいました。
荒茶のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 茶葉本来の豊かな味わいを隅々まで堪能できる。
- 商品化までの行程が短いため、煎茶よりも安く提供されている。
デメリット
- 水分がやや多くて、長期保存には適さない。
- 見た目よりもかさ高で軽いため、急須には茶葉を多めに入れる必要がある。
私が深蒸し茶を飲む理由
なぜ深蒸し茶を飲むようになったのか?
それは、昔NHKの「ためしてガッテン」という番組で深蒸し茶の特集をやっていたからです。
番組の中で静岡県掛川市という、がんによる死亡率が日本一低く、高齢者の医療費も全国平均と比べて20パーセント以上も低い、驚きの町が取り上げられました。
掛川の健康長寿のヒミツを解明するため、地元病院や大学、国の研究機関などが行う調査で浮かび上がったのは「お茶をたくさん飲む」という生活習慣でした。
調査結果によると、ガン死亡率が低い上位15位の市区のうち、なんと7市区がお茶の産地だったそうです。
さらに掛川の人たちが一般に飲む緑茶を調べてみると、「深蒸し」と呼ばれる製法で作られたお茶だったのです。
「深蒸し茶」は色が濃く、細かい浮遊物がたくさん含まれているのが特徴です。
この浮遊物を分析してもらったところ、普通のお茶には含まれていない成分が確認されたそうです。
成分
- 抗酸化作用のある βカロテン
- 血行促進作用や免疫機能改善効果がある ビタミンE
- 腸内環境を整える働きがある クロロフィル
なぜ掛川のお茶にはこのような成分が含まれているのか。
それには掛川の土地柄が関係します。
掛川は日照時間が多いため、茶葉の渋みが強くなるので、渋みを和らげるために蒸し時間を通常の倍にして作ったものが深蒸し茶と呼ばれるもの。
蒸し時間が長いことで、茶葉の細胞が通常のお茶より破壊されているため、本来溶け出さない茶葉の栄養成分まで、お茶に含まれるようになり、飲むことができるのです。
深蒸し茶には、以下のすばらしい効能があるといわれています。
深蒸し茶の健康効果・効能
- 発ガン抑制作用
- 血中コレステロール(悪玉コレステロール)低下作用
- 血圧上昇抑制作用
- 血糖上昇抑制作用
- 抗菌・殺菌作用
- 抗ウイルス作用
- 虫歯・口臭予防(脱臭作用)
- 抗腫瘍作用
- 抗酸化作用
- メタボ解消など
これが、私が深蒸し茶を飲む理由です。
なぜ掛川産ではなく知覧産なのか?
「ためしてガッテン」で掛川の深蒸し茶が紹介されたのは2011年1月12日ですが、皮肉なことにその二か月後の3月11日に東日本大震災が発生しました。
私は「ためしてガッテン」を見た直後は掛川産の深蒸し茶を注文したのですが、震災以降は福島原発事故による放射能汚染を懸念して掛川産から鹿児島の知覧産に変更しました。
「ためしてガッテン」で紹介されたのは掛川産ですが、深蒸し茶ならどこの産地でも効能は同じだろうと考えました。
あれから7年以上が経過しましたが、静岡茶の放射能汚染の現状はどうなったのでしょうか?
たとえ静岡県産の安全性が確認されたとしても、7年間慣れ親しんだ鹿児島県産から静岡県産に戻す理由が見つかりません。
掛川産には悪いと思いながらも、結局はこれからも知覧の深蒸し茶を飲み続けていくことになるでしょう。
以下の記事が興味深いです。
いまでは静岡茶からは放射能は検出されず、安全性が確認されているのですが、ひとたびブランド力のある静岡茶よりも相対的に安い鹿児島茶でバイヤーさんたちが賄うことのできた流れが止まらなくなってしまったのだそうです。
明日に向けて(1473)静岡県で広がる原子力災害対策(ヨウ素剤配布)の動き(3日焼津市、4日静岡市、11日富士宮市でお話します)
深蒸し茶はおいしい!!
届いた「お茶農家の自家用仕立て 知覧深蒸し茶」をさっそく飲んでみましょう。
芽も茎も入っていて見た目ユニークです。
色も濃いですが、味もコクがあっておいしですねー!何杯でもいけそうです。
今回私が購入した深蒸し茶は以下のリンクから注文できます。
知覧茶 深蒸し茶 農家の自家用仕立て80g×3本
追記(2019/01/04)
やっぱり池田製茶の「さつま撫子」がいいよねー
深蒸し茶のメーカーを池田製茶さんの「さつま撫子」に戻しました。
戻した理由ですが、まずコスト面です。
送料をケチってメーカーを変更したことは上述のとおりですが、実は4個同梱した場合「さつま撫子」のほうがグラムあたりの単価が安くなることに気づきました。
「さつま撫子」はネコポスで送料200円かかりますが、4個まで同梱可能です。
また、荒茶である「お茶農家の自家用仕立て 知覧深蒸し茶」は、茶葉を多めに入れる必要があるためさらにコスパが悪くなります。
味も「さつま撫子」のほうがコクがあっておいしかった。
というわけで、再び池田製茶さんの「さつま撫子」をリピートすることになりました。
池田製茶さんの「さつま撫子」は以下のリンクから注文できます。4個同梱がおすすめです。
こうばしく香る!「さつま撫子(なでしこ)100g×1パック」